
2014年11月19日
不慮の事故
「私、来年40歳なんですよ。もう完全に自分としてはダウンヒルって感じで、あとは終わりに向かって走るというか転がり落ちるというか、とにかく終わり方を意識し始めているんです。先は長いというのに」
するとRさんにこういわれました。
「俺から見るとシェヘラザードさんなんかまだまだ小便くさいよ。挪威郵輪さすがに俺らの年になったら色々考えるけどさ。例えば俺は自分が死んだら検体に使ってもらうよう、もう登録もしてあるんだ。その他にも、俺が先に死んでもかみさんには世話や金をかけさせないようにもう色々準備はしてある」
そう私に説明すると、あ、検体から戻ってくる時には、お骨にもれなく一万円もついてきます、といってRさんは笑いました。う~んいいなぁ。私は愛しているといわれるよりも、こういう風に思いやってもらえる方がぐっとくるんですよね。
「俺ばかり頑張ってるみたいだ。君にももっと俺を好きになってほしい」とか普段から自分がいかに彼女を愛しているかを言葉にしていた男が、いざ彼女が妊娠した時、何かと理由をつけて中絶させて費用も一銭も出さなかったケースを若い頃に見たことがあるせいかもしれません。それ以来つくづく男は言葉より行動だと思うようになりました。
例えば昔の上司Jを見ていても、やっぱり行動で示される愛にぐっとくると思いました。
Jは当時還暦を迎えたばかりのアメリカ人でしたが、彼の年代の多くのアメリカ人男性みたいにベルトに腹が乗っているわけでもなく、とにかくはつらつとしていたんですよね。
もう見るからに幸せそうというか、エネルギーに満ち溢れていました。そしてある日私は彼の自宅に招かれて奥様にお会いした時に、ああこの人が彼のエネルギーの源なのか、とすぐに思いました。
普段から食べるものには気をつけていたJ。もちろん彼だってアメリカ人らしくこってりとした肉料理や、ダイナーで出てきそうな高カロリーのパンケーキを時々楽しんではいました。
でもちゃんと節制していて、しかもそれが普通という感じでした。頑張っているという風には見えない。それもそのはずでした。
「僕は妻を残して死にたくない。僕は妻を見送って、それから逝きたいんだ。彼女は一人にできないよ。そのためにはまずは健康でないと」

不慮の事故に巻き込まれたりすることもありますから、豐胸旅立ちの順番は自分達の意思では決められないとわかっていても、それでもできる限りのことはしようと、Jは奥様を大切に思っていたのです。義務感ではなく愛情が根底にある節制ならそりゃ悲壮感も漂いませんよね。
愛され●●とかモテ●●が溢れる世の中ですが、愛する喜びは忘れてはいけないなと思いました。その喜びが大きければ大きいほど、失った時の悲しみが大きいことも確かなのですが。
するとRさんにこういわれました。
「俺から見るとシェヘラザードさんなんかまだまだ小便くさいよ。挪威郵輪さすがに俺らの年になったら色々考えるけどさ。例えば俺は自分が死んだら検体に使ってもらうよう、もう登録もしてあるんだ。その他にも、俺が先に死んでもかみさんには世話や金をかけさせないようにもう色々準備はしてある」
そう私に説明すると、あ、検体から戻ってくる時には、お骨にもれなく一万円もついてきます、といってRさんは笑いました。う~んいいなぁ。私は愛しているといわれるよりも、こういう風に思いやってもらえる方がぐっとくるんですよね。
「俺ばかり頑張ってるみたいだ。君にももっと俺を好きになってほしい」とか普段から自分がいかに彼女を愛しているかを言葉にしていた男が、いざ彼女が妊娠した時、何かと理由をつけて中絶させて費用も一銭も出さなかったケースを若い頃に見たことがあるせいかもしれません。それ以来つくづく男は言葉より行動だと思うようになりました。
例えば昔の上司Jを見ていても、やっぱり行動で示される愛にぐっとくると思いました。
Jは当時還暦を迎えたばかりのアメリカ人でしたが、彼の年代の多くのアメリカ人男性みたいにベルトに腹が乗っているわけでもなく、とにかくはつらつとしていたんですよね。
もう見るからに幸せそうというか、エネルギーに満ち溢れていました。そしてある日私は彼の自宅に招かれて奥様にお会いした時に、ああこの人が彼のエネルギーの源なのか、とすぐに思いました。
普段から食べるものには気をつけていたJ。もちろん彼だってアメリカ人らしくこってりとした肉料理や、ダイナーで出てきそうな高カロリーのパンケーキを時々楽しんではいました。
でもちゃんと節制していて、しかもそれが普通という感じでした。頑張っているという風には見えない。それもそのはずでした。
「僕は妻を残して死にたくない。僕は妻を見送って、それから逝きたいんだ。彼女は一人にできないよ。そのためにはまずは健康でないと」

不慮の事故に巻き込まれたりすることもありますから、豐胸旅立ちの順番は自分達の意思では決められないとわかっていても、それでもできる限りのことはしようと、Jは奥様を大切に思っていたのです。義務感ではなく愛情が根底にある節制ならそりゃ悲壮感も漂いませんよね。
愛され●●とかモテ●●が溢れる世の中ですが、愛する喜びは忘れてはいけないなと思いました。その喜びが大きければ大きいほど、失った時の悲しみが大きいことも確かなのですが。
Posted by guanghuinvshen at
11:50
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